寺院の洗浄修復

TEMPLE

金箔や木部の表面の汚れを専用のクリーナーで優しく洗浄することで、
基材を損なうことなく、表面のみの汚れを除去し、本来の光沢を復元することができます。

この洗浄技術は、コスト面でも従来の方法よりも費用を約３分の１に抑えながら施工できるため、経済的なメリットも大きいです。

大規模な宮殿、天蓋、幢幡など、取り外しに困難を伴うアイテムでも、安全かつ確実に洗浄・修復することができます。

これらの大きな構造物の修復に関しては、専門の技術と経験を持った当社に安心してお任せください。

お導師様が座る場所の上部には、通常、四角形、六角形、または八角形の大型の人天蓋が設置されています。

油煙や煤で汚れたこの人天蓋を丁寧に洗浄します。

天蓋に付いている瓔珞は、上部のフックから外して別途洗浄し、本堂を汚さないように十分な養生を施した上で、天蓋本体とバレン板をその場で洗浄します。

特別に調合された洗剤を使用して、金箔の表面に付着した汚れを、金箔を損傷させることなく洗い落とします。

本体と瓔珞はそれぞれ別々に洗浄するため、長年の供養により劣化した糸や色彩部分の修復作業も同時に行うことができます。

この方法により、デリケートな部分も丁寧に扱いつつ、完全な洗浄と修復を実現します。

宮殿や須弥壇は大きく、御本尊を祀っているため、工場への搬出は困難であり、コストも高くなりがちです。

しかし、洗浄工法を用いれば、寺院内での作業が可能であり、工期は従来の方法に比べて大幅に短縮され、費用も従来の半額以下に抑えられます。

これにより、寺院様にとって負担の少ないメンテナンスが可能となります。

風合いを重視した洗浄方法です。

多くのお客様から「清潔にはしたいが、新品のような状態にはしたくない」というご要望を伺います。

これらのご要求に応えるために、汚れだけを取り除きながら、元の金箔や漆の美しさを保持し、伝統的な風合いを大切に残す方法を採用しています。

油煙の汚れは縦面にはあまり付着しませんが、蓮の花の花びらのような平面部分は、上から落ちる油煙を受け止める皿の役割を果たし、汚れが固着しやすくなります。

このような部分も洗浄工法により、元の清潔な状態に戻すことができます。